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メンタル / 自己管理

【相談窓口の紹介】セクハラ・パワハラに悩む俳優・女優・声優・芸能関係者へ

度々取り上げられる、芸能界のセクハラやパワハラ。
ニュースを見るたびに、かつてのトラウマがよみがえったり、苦しい・悔しい・悲しい思いをしている人もいるのではないでしょうか。

私たちは、業界にはびこるハラスメントを、もう一度見つめ直す時期に来ていると思います。
現在ハラスメントに悩まされている方は、今回紹介する相談窓口をのぞいてみてください

独りにならないで。フリーランス・芸能関係者へのハラスメントの実態

2019年、日本俳優連合、MICフリーランス連絡会、プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会は、「フリーランス・芸能関係者へのハラスメントの実態アンケート」(※)をおこないました。
集まった1,218名のアンケートからは、フリーランスや芸能関係者のみなさんの心の本音が浮かび上がっています。

※この章では、実態アンケート(※)のデータを参考にしています。

セクハラ・パワハラを受けることを「よくあること」にしていいのか?

アンケートによると、
「パワーハラスメントを受けたことがある」人は61.6%
「セクシュアルハラスメントを受けたことがある」人は36.6%
という結果が出ています。

また、「体験をしたり、見聞きした」ハラスメントについては、多い順に以下が挙げられます。

  1. 精神的な攻撃 [脅迫/名誉棄損/侮辱/酷い暴言等]
  2. 過大な要求[不要/遂行不可能なことの強制]
  3. 経済的な嫌がらせ
  4. 人間関係からの切り離し[隔離/仲間はずし/無視等]
  5. プライベートを詮索・過度な立ち入り
  6. 容姿/年齢/身体的特徴について話題にした・からかわれた
  7. 性経験/性生活への質問・卑猥な話や冗談 

上記のどれもが、2~3人にひとりは体験または見聞きしたことがあり、フリーランス界や芸能界でハラスメントが「よくあること」になってしまっているのが現状です。

「傷ついていること」を当たり前にしないで…

ハラスメントを受けた経験がある人は、「怒りや不満、不安などを感じた」「仕事に対する意欲が減退した」とともに、「無かったことにして記憶から抹消しようとした」という声が多く挙がっています。

ハラスメント加害者の多くは、監督や演出家、先輩、マネージャーなど、被害者より権力が大きい立場の人たち。
相談しても解決しない、人間関係や仕事に支障が出る、キャストを外されるなどの理由で、相談しづらい状況になっているのです。

しかし、業界では当たり前でも、「自分が傷ついていること」を当たり前にしないでください

「我慢することも”芸の肥やし”」「好きな世界だからしょうがない」「他の人よりはマシだから…」と思うのは、古い考え方です。
あなたの心身がズタボロになってしまっては、夢を目指すあなたにとっても、そして貴重な才能を失う芸能界にとってもよくない結果を招いてしまいます

芸能関係者がハラスメントを相談できる窓口

「ハラスメントを相談したい」「まずは心の声を聴いてほしい」と思っている方は、以下の相談窓口をのぞいてみてください。

ハラスメントの形はいろいろあるかと思います。
相談窓口によって対応できる人や特化内容が異なるので、ご自身に合ったサイトを選んでいきましょう。

フリーランス・トラブル110番

出典:フリーランス・トラブル110番

フリーランス・トラブル110番」は、第二東京弁護士会が運営するフリーランス・個人事業主向けの窓口です。

「あいまいな契約」「ハラスメント」「報酬の未払い」について匿名相談が可能。「ご自身が労働者に該当するのかどうか判断がつかない場合も含め、まずはご相談ください」とのことです。

演劇・映画・芸能界のセクハラ・パワハラをなくす会

出典:演劇・映画・芸能界のセクハラ・パワハラをなくす会

演劇・映画・芸能界のセクハラ・パワハラをなくす会」は、劇団TremendousCircusの設立者・知乃さんが代表の団体です。

ご自身も演出家へのセクハラを告発した経験があり、セクハラ・パワハラ被害相談や解決支援をしています。

ハラスメント悩み相談室

出典:ハラスメント悩み相談室

ハラスメント悩み相談室」は、厚生労働省委託事業が運営するサイトです。

プライバシーを厳守した形で、電話相談・メール相談ができます。ただし、「ハラスメントに該当するか否か」の判断はできないことになっています。

性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター

出典:性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター一覧

性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター」は、男女共同参画局が挙げている、性犯罪・性暴力に関する相談窓口の一覧です。

産婦人科医療、カウンセリング、法律相談などの専門機関と連携しています。全国の支援センターの相談受付日時などを一覧で確認できるので便利です。

こころの耳

出典:こころの耳

こころの耳」は、一般社団法人日本産業カウンセラー協会が、厚生労働省委託事業として開設したサイトです。

働く人の心身不調や不安、悩みなどを、電話・LINE・メールで相談可能です。所定の訓練を受けた産業カウンセラー等の「こころの耳SNS相談員」が、メンタルヘルスの視点から対応してくれます。

「ハラスメントというと大げさかもしれないけど、自分の声を聴いてほしい」という人にもおすすめです。

「相談したいけどできない」から脱出しよう

第三者窓口とはいえど、誰かに相談することは、とても勇気が要ることだと思います
また、自分がされた嫌なことを人に伝えることは、もう一度屈辱的な気持ちや心の傷を見つめる作業にもなってしまうかもしれません…。

そのため、この記事で無理に「辛くても声を出そう!」と強要するつもりはありません。アンケート結果にある通り、「記憶から抹消」することも、生き延びるためのひとつの方法として悪くはありません。(声を出せなくても、自分を責めないでください)

それでも、「ハラスメントについて相談してみる」という選択肢があることも、絶対に忘れないでほしいです。

自分が受けた心の傷は、何年経ってもしこりが残ってしまいます。まずは、今できることを書き出してみるのもおすすめです。

どうかあなたの未来が、のびのびと活動できる状況でありますように

※参考:
日本俳優連合、MICフリーランス連絡会、プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会「フリーランス・芸能関係者へのハラスメントの実態アンケート