インタビュー

【インタビュー】Mikoto Yoshinagaさん|ガーデナー 兼 絵描きとしての、やわらかで芯の通った生き方

芸術活動をしていると、「やりたいこと・好きなこと」と「やらなければならないこと」のバランスに悩むことがある。
誰しも「このままでいいのかな」と思うタイミングが、1度は訪れるのではないだろうか。
そんな思考の真っただ中にいる人には、柔軟な価値観の人や、生き方のロールモデルになりそうな人の話を聞くことをおすすめする。

今回お話を伺った絵描きのMikoto Yoshinagaさん(トップ画像・右)は、やわらかな発想で時代をうまく乗りこなしている方。大胆かつ優しいひとつひとつの言葉から、生きるヒントを見つけられそうだ。

Mikoto Yoshinagaさんの現在

――Yoshinagaさんは、現在どのような活動をされているのですか?

サイトページを経由して、自分の描いた絵を販売・レンタルしています。
具体的には、

  • ココナラやInstagramのDMで、抽象画を主とするオーダー絵画の依頼を受ける
  • Casie(カシエ)で、すでに描きあげてある原画の貸し出しや販売をする

ということがメインになっています。
オンラインで完結するので、実際に顔を合わせたことのないお客様からもご注文いただいていますよ。

また、絵が身近な存在となり、友達に絵描きがいる風景を当たり前にしたいという思いを持っています。
コロナの関係でいまはぺーズダウンしていますが、少し前までPainty(ペインティ)で講師活動もしていました。お休みの日のストレス発散のためなど、絵画に今まで縁のなかった人にも楽しんで絵を描いてもらうことができました。

ココナラ…「みんなの得意を売り買い」がコンセプトの、スキルサービスの出品・購入ができるサイト。イラストやデザイン、サイト制作などさまざまなスキルを持った人が出店している。

Casie(カシエ)…絵画の原画をレンタルできる、月額制のサブスクリプション・サービス。絵画エントリーには審査があるので、家庭のインテリアになじみすい質の高い絵が集まっている。

Painty(ペインティ)…お酒を飲みながら楽しめる、絵画レッスン教室。NYやLAなどでは「第2のヨガ」と呼ばれている。ステップを踏んで描き進めていくので、初心者でも安心。2時間完結型で、オフラインだけでなくオンラインのレッスンも用意されている。

――絵描きの他には何をされていますか?

ガーデナーの仕事もしています。もともと「モネや、ムーミンの作者トーベのように、自然との共生を軸に活動していきたい」という気持ちがあり、少しずつ形にしている所です。

Mikoto Yoshinagaさんのこれまで

――本格的に絵描きとして活動し始めたのは、2年ほど前だとのこと。ガーデナーになる前は、どのようなお仕事をしていたのでしょうか。

大阪芸術大学を卒業後、大阪の百貨店で革財布・バッグを扱うブランドで販売をしていました。しかし、百貨店が閉店してしまい、東京に転勤。これを機に東京でシェアハウス生活を始めました。

その後は、フランスへワーキングホリデー(略:ワーホリ)で行くことを目標に、いろいろな仕事を経験しました。化粧品ブランドの本社にて、品質保証・人事・アートの普及活動をしたり。戦略的な分析や企画にチャレンジしたり。

――すごい!職場でもアート関連のことに関わっていたんですね。

最初は全然異なる部署にいたにも関わらず、自然とアート関連の仕事を任せてもらえるようになりました。小さい頃からアートが好きなこともあり、他の人より少しだけ詳しかったのかもしれません。

やりたい分野に近づいたとはいえ、企画や戦略の仕事は、だんだん自分の頭がこり固まっていくような違和感も感じていました…

――なるほど。

そうこうしているうちに、ワーホリの年齢的な期限が迫り、断念することに。仕事で1日が埋まるよりも、もっと「表現する人」としての活動がしたいなと考えるようになりました。

まずは業界知識を勉強しようと、美術雑誌の出版社に勤め、その後に自然との共生の軸に合わせてガーデナーへ転職しました。職場である庭園の隣にはギャラリースペースもあり、来年は絵画作品の展示も予定しています。

――絵描きにとって最高の環境ですね!ガーデナーをしながら、どんな時間に絵を描いているんですか?

以前より時間ができたので、空いている時間を使っています。たまに通勤中の電車の中で描いていることもありますよ。恥ずかしいけど(笑)

大切にしていること

――転職や絵描きの活動に関して、Yoshinagaさんの周りの人はどんな反応ですか?

友人たちからは、昔から「もうちょっと描いたら?」と言われていました。環境的な面での反発はなかったです。

でも、いちばんの敵は「おのれ」でした!芸大を出たとはいえ、プロデュースコースだったので、油絵の専門技術はありませんでした。「今さら、私みたいなのが書いても…」と思ってしまい、自分で「絵描きです」と言えるようになるまでには相当な勇気が要ったのが本音です。

だから、絵描きになる理由を作るために、今まで環境設定に時間をかけてきました。

――絵描きになる分岐点があったというよりは、じわじわと環境や気持ちが整っていったのでしょうか。

そうですね。結婚したことや、電子書籍を出版したことなど、きっかけは細かくありますが…。いろいろな会社で価値観や視点の異なる人とふれあったこと、そのような方々に自分のことをほめてもらえたのが精神的に後押しになったかもしれません。

大切にしている考え

――Yoshinagaさんの中でその他に大切にしているポリシーは何ですか?

私は、自分の活動は「成長記録」の一貫だと思っています。「いろんなことやるな」と思われることもあるかもしれませんが、自分のなかではつながっていて、そのタイミングごとの自己研磨としてアンテナが立ったものに取り組んでいます。

例えば、「得意なものを伸ばす」「苦手なものを克服する」など、いろいろな切り口がありますよね。私の周りには、得意なものや趣味を持っている友人が多いので、外からの影響で「いいなあ~そういうの」と思って教えてもらう機会もあります。

――でも、思ってはいてもなかなかチャレンジできない人も多い気がします(取材している私も含め…)

「自分の能力や考えをあまり過信しない」ということが大切かなと。宇宙単位で考えたら、自分の見ているものや経験なんて、ものすごく少なくて当然だと思うんです。「知らなくて当たり前」だし、「知らないことは恐い」となるのも当然。

――最近は機会があふれているのに、決断できずに結局チャンスを逃してしまう人もいます。

自分がなんとなく興味があって惹かれているのだとしたら、やってみる価値があると思います。

私の場合は、ある程度のリスクがあっても勉強代として払うと決めて申し込んじゃう、ギャンブラー精神があります(笑)

あと、「口だけ星人」もありかなって。バカにされやすいポイントかもしれないけど、大きなことを言うことに恐れず、形から入ることも大切だと感じています。

これからの話

――最後に、Yoshinagaさんの今後の展望や夢を聞かせてください。

最近、都会暮らしをする理由がなくなってきた気がしています。Web上でできることも増えてきたので、ゆくゆくは主人と地元の高知に帰って「田舎でハイテク生活」ができたらいいなと。

――そ…それは!

近未来のもの・自然のものという相反するイメージのものをかけ合わせて生活するイメージです。

外では庭をきれいに整えたり野菜を育てたりして、今のガーデナーと同じような環境に。そして、家の中はガジェットを使いこなしていきたい。VRにもすごく興味があるので、導入するのもおもしろそうですね。

Yoshinagaさんの活動はここからチェック!

(インタビューを終えて…)

Yoshinagaさんは、ふわふわとした雰囲気からは想像つかない強さや、人に対する優しい言葉づかいがとても魅力的な方。

チャンスを「拾いもの」という言葉で表現し、「冗談でいいじゃないですか♪」という精神で、大きな夢でも言うことを恐れない。あらゆる機会を自分の軸にひきつけて、どんどん活躍の幅を広げている。

Yoshinagaさんの活動から、これからも目が離せない。

Yoshinagaさんの絵画について